2.一般地区との移転・交流について
『平成3年度同和対策事業地域住民生活実態調査報告書』(大阪府、1990年5月現在)及び『平成5年度同和地区実態把握等調査報告書』(総務庁、1993年11月現在)によれば、居住・移転の自由に関しては、行政的に意図されたかどうかは別にして、荒本・蛇草両地区ともすでに90年代当初から同和地区内外の移転・交流が相当程度進行し、同和地区としての実態が急速に薄れつつある状況が見て取れる。
90年5月調査では、「世帯主夫婦、その父母または祖父母のうち、一人でもこの地区で生まれた者」がいる世帯を「原住世帯」、それ以外の世帯を「来住世帯」として調査結果を公表している。その結果、来住世帯は荒本地区で40%、蛇草地区で54%を占め、地区全体でほぼ半数の49%が来住世帯である。そして来住世帯の前住地の大半が「同和地区外」(荒本地区85%、蛇草地区90%)であることから、地区全世帯のうち地区外出身世帯の割合は荒本地区34%、蛇草地区49%、計44%となり、地区世帯の半数近くがすでに「地区外出身世帯」で占められている(表4〜6)。
また、夫婦の出生地の組合せ別の割合をみると、「夫婦とも同和地区」が荒本地区26%、蛇草地区22%、計23%、「夫婦の一方が同和地区」が荒本地区45%、蛇草地区34%、計38%、「夫婦とも同和地区外」が荒本地区26%、蛇草地区34%、計31%となり、夫婦とも同和地区の出生である世帯の割合はもはや全体の1/4以下の少数派となっている(表7)。


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