つれづれ日記

12月16日

  今日のつれづれ日記は残念ながら短くならざるを得ない。明日の早朝から阪神・淡路まちづくり支援機構の一員として新潟県中越大地震の災害調査に行くのだが、深夜近くまで雑誌『ねっとわーく京都』(新年発行)の原稿に追われていて日記を書く余裕がなかったからだ。実は『ねっとわーく京都』の原稿も災害がらみの記事だから関係がないわけではない。いやむしろ「大あり」の原稿なのだ。タイトルは「京都北部の風水害現場から見えてくるもの〜阪神・淡路大震災の10年目を迎えて」というもので、10月20日に京都府北部や兵庫県丹波地方を襲った台風23号の現地ルポなのである。

  周知のごとく、京都府北部の台風災害も新潟県中越大地震も被災地は広範な中山間地域、つまり過疎地域である。その意味では大都市地域を直撃した阪神・淡路大震災と全く被災地の様相が違う。だから阪神・淡路大震災の経験がそのまま役立つとは思えないが、しかしこれから長期にわたる復興支援活動のことを考えれば何かのお役に立つと思い、調査団の派遣に至ったわけだ。

  阪神・淡路まちづくり支援機構は、阪神・淡路大震災を契機にして設立された弁護士会、建築士会、司法書士会、土地家屋調査士会、不動産鑑定士協会、税理士会、研究者などの専門家職能団体を束ねた全国でも類を見ないまちづくり支援組織である。活動期間はすでに8年を超えるが、その間被災地や被災者に対して専門知識や技術を必要とする高度な助言活動を展開してきた。いわば特定領域の専門家だけでは解決できないような難題を関連する専門家団体が互いに協力して解決しようとする横断型の組織である。

  だが、支援機能の果たしてきた役割は被災地・被災者に対する貢献だけではない。全国とりわけ近くに大震災が発生すると予測されている各地域の専門家集団に対してその必要性を呼びかけた結果、3年前には東海大地震が迫っている静岡県で、最近では第2関東大震災が活動期に入ったとされる東京都と横浜市で同様の専門家支援組織が結成された。これは頼もしい成果だ。

  今回の調査はもちろん現地の被災実態を見ることもあるが、もうひとつの大きな目的は、新潟県での専門家集団結成の可能性を討議することである。阪神・淡路まちづくり支援機構からは、研究者9名、弁護士4名、都市計画・建築コンサルタント3名、税理士・土地家屋調査士各1名、計18名が参加する。また結成されたばかりの東京災害復興まちづくり支援機構からも、弁護士や防災コンサルタントなど4名が参加する。一方地元の新潟では、長岡技術科学大学、長岡造形大学、新潟大学などの研究者と弁護士が中心である。調査日程は3日、受け入れ側にできるだけ迷惑をかけないようにして学べるものは学んでこようと思う。詳しい内容はいずれ後日のつれづれ日記で報告したい。